今日は「親切なクムジャさん」を見てきました。
こないだは「ブラ○ース・グ○ム」を見て来て、失敗したのでした。
テリー・ギリアムどうしちゃったの。。。私が勝手に期待してたのは、グリム兄弟が物語を採集する旅の深さっていうか、民俗的な部分とかちょっとドロっとした怖さとか、そういうものだったんだけど。ただCGで飾っただけの薄っぺらい内容でした。映像にも物語にも「深さ」なんてありませんでした。
「クムジャさん」はというと、これこそが「残酷な寓話」の世界そのものでした！あんまり予備知識がなかったんだけどモウ始まって数秒でドンドン引き込まれましたよう！
そういえば韓国映画は例の「韓流」が日本にやってきてからは一本も見てません。ドラマも知りません。
最後に見たのは「JSA」とか「春の日はすぎゆく」かなんかだと思う。。。。。
あ、最後に見たのは「オアシス」だった！！！！＜重要
「クムジャさん」はかなり残酷な描写が多いからダメな人にはまったくお勧め出来ないんですが、映像の色のトーンとかカメラの視点とか衣裳！美術！これが最高に好きです。
映画って全てに細心の注意をはらって世界を作り上げないとダメですよねい。手を抜いたらそこからボロボロになりますから。
あと何がいいって内容ですねー。復讐三部作っていうのを一本も見てないけど、別にシリーズじゃないからいいやと。
なんかもうね。感想とか言うアレじゃないけど、とにかくそれこそ「グリム童話（初版）」を読んだうえに素足で焼けた石の上を歩いたみたいな素敵な爽快感（がありました。
前半のクムジャさんの衣装、ヘアスタイルなどの60年代の香りが好き！
転がり込んだ美容師のアパート（彼女は一体何処へ行ったの？な〜んてツッコミも忘れてしまう程の展開でした☆）の内装。壁紙からベッドカバーに至るまで、カッコイイ。
後半は一転して、モノトーンの色調。黒のエナメルブーツを履きたくなっちゃったわ〜。それと、赤のシャドウ。
端役とも言える部分で、ソン・ガンホやユ・ジテが出ていたり、豪華な作品だったなあ。道徳とか常識では計る事の出来ない、復讐譚、寓話、だった。
何か静かに興奮してます。
11月からやってるからもうすぐ（X'mas前には）終わってしまうらしい。
私は「オアシス」を見た時になんで刑務所を出たばかりの主人公が豆腐を食べるのかの意味がぜんぜん分からなかったので、今回数年ぶりにその謎が解けた！
ありがとうクムジャさん！
