DoubleMintGum

I'm a Feminist,Shipper,Slasher and Fan girl.

Double your pleasure Double your fun,With Doublemint Doublemint gum.

LMF

 

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⬆︎『LAZY MUTHA FUCKA』

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⬆︎『大懶堂』

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⬆︎『FAMiGLiA』(a.room)

Anodizeを主体に、DJTommy、N.T.のボーカル阿仁(ストリート落書き集団CEA KREWのSyan)、MC阿華、阿庭、Davyそして李燦森(サム・リー)らで構成の、一体総勢何人いるんだLMF。
そして、香港ローカル・ブランドrcb、フィギュア作家のエリック・ソー、マイケル・ラウもLMFリンクに入っている。

2枚目のアルバム『大懶堂』はメジャーの華納(ワーナー)から出ている。今年の1月には、テレビのCM(サンミゲル・ビール)に登場。見ていた私を驚かしてくれた。香港にサブ・カルチャーの根をはれるのかLMF。

香港のメイン・ストリームの音楽って、台湾や中国に比べて何でこんなにつまらないんだろう。徹底した商業主義が災いしてオルタナティブなものが育たない!と不満たらたらだったので『LAZY MUTHA FUCKA』を聴いた時は「おー、こんなかっこいい事をやる奴らが出てきたかあー」とお気に入りのCDになった。
やはり廣東語の歯切れの良いリズムがラップに合うなー。ゴリゴリのギター、ドラムンベース。そして歌詞も全て口語廣東語で、しかも粗口(廣東語のスラング。お下劣度はレベル1~500まで様々。LMFはレベル200くらいですか?)
公営団地で生まれ育った世代の世界観が伝わって来るような気がする。CDにはもれなく「このCDを18歳未満の青少年のいる公共の場でかけてはいけません。年長者の正しい指導の元で聴きましょう」という注意書きがついてくる。

当時香港の雑誌などでは「粗口を話すのは、一種の反乱行為である。若者たちは他人の注意をひきたく、自分を肯定したい。粗口は自分を表現する手段なのだ」とかなんとか臨床心理学者まで出て来て論じていた。どうも話題が粗口にだけ集中してしまって、で、肝心の音楽はー??状態。

「廣東語の口語で歌う」というエポック・メーキングは1970年代の許冠傑からだ。

90年代の代表は軟硬天師(ソフトハード)だろうか。林海峰のセンスは今でも好きだが、軟硬天師がスチャダラパーや電気グルーヴなら、LMFはドラゴン・アッシュとかなのかね?

LMF構成員の音楽的バックグラウンドは、デビッド・ボウィ、ディペッシュ・モード、ジャパン、スパンダー・バレエ、キッス、レッド・ツェッペリン、 ディープ・パープルなどらしい。なんだ、私と似たようなルーツを持っていたのかあ。音楽を好きでやっているんだなぁって感じがする。

アルバム『大懶堂』は曲数も増え、音に厚みも出て、そして更にやりたいようにやってる辺りが増々小気味良い。
2曲目の『詠春拳』では李小龍の科白をサン プリング。よく読むと歌詞が面白い。好きだこの毒。
3曲目『大懶堂』はメロディ・ラインの美しさが印象的。私は懐メロ派なので6曲目『今宵多珍重』(今は亡き陳百強のカバー曲)は楽しめた。原曲よりかっこいいかも・・。

今回歌詞カードが阿仁の手書き文字。これがまたいい。読みにくいけど
次回は、元祖ストリート・アーティストの九龍皇帝をフィーチャーして欲しいものだ。
( 2001年3月19號)


なんて言ってたら、出た出た、新譜が!
『FAMiGLiA』です。ジャケットには、再びマイケル・ラウのイラストを使っております。

1曲目の『1127』はまたしても李小龍ネタ。
「有佢教暁我o地唔係東亞病夫 黄皮膚 都可以做番自己 唔要跟人o地抄人o地黐人o地中國人」っ つーフレーズが耳に残って仕方ない。
2曲目『Para Salud』はちょいと印度テイストも盛り込んでみた。
今や新世代の「アイドル」化してる感もあり。
(実際、yes!idolなんてアイドル雑誌にグラビ アが出ていて可笑しいやら、驚くやら)歌詞が災いして、なかなかライブ許可が下りないとか(2001年7月31號の新聞記事によりますと)ライブをやったらやったで観客の野次にブチ切れて乱闘騒ぎを起こしたり、話題は尽きない様子です。