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지킬앤하이드 Jekyll&Hyde 36 レビュー編

ジキルとハイド以外に、果たして何が残るのだろうか
ミュージカル『ジキル&ハイド』に対する称賛と批判

 『ジキル&ハイド』の名声


2018年下半期から2019年上半期を通してミュージカル界の話題は断然『ジキル&ハイド』だった。
조승우、ホン・グヮンホ、パク・ウンテなど、有名な俳優をキャスティングしいわゆる超豪華キャスティングと呼ばれており、特に조승우出演回は全席完売を記録して元のチケット価格より何倍もの高値で闇チケットが取引されるほどだ。

私も「死ぬ前に조승우が演じている『ジキル&ハイド』は必ず見なければならない」という話を聞いてやっとチケットを手にし、ついに조승우のいわゆる「조지킬」を見ることができた。

 

 

韓国版『ジキル&ハイド』興行の主役、조승우


事実『ジキル&ハイド』は、本場ブロードウェイよりも韓国での人気が高いミュージカルだ。
『ジキル&ハイド』は1997年3月2日、米国のブロードウェイで初演。以来約4年間公演されたが、結局赤字が出た。評論家たちの評価も冷淡だった。「すでに何度も脚色された馴染み深い物語に新しい心理的洞察を吹き込むことができなかった。人物描写も平面的」というのが理由だった。

一方、韓国で『ジキル&ハイド』は2004年初演以後、毎回興行を続けている。韓国内で『ジキル&ハイド』公演を制作したODカンパニーはオリジナル公演をそのまま上演せず、上演国に合わせて修正を加え演出する方式を成功要因に挙げた。

しかし、それよりも重要な興行要因は俳優조승우だ。
2004年初演時、조승우の演技の実力を観覧した観客の口コミが加わり成功したと言っても過言ではない。
もちろん조승우は現在でも『ジキル&ハイド』興行保証手形だ。


直接公演を観覧して、조승우が演じるジキルは相当魅力的だった。
原作でジキルは重厚な中年男性だったが、韓国版では挑戦的な青年博士に変わったため、조승우は覇気があって紳士的な天才科学者というジキルを演じた。

彼がハイドに変わる瞬間はマジックショーを見ているようだった。
今私の目の前にいるハイドを、本当にさっきと同じ人間が演技しているのかと考えさせられるほどだった。
声と視線、行動まで、動物のように変えながら演技する。ジキルとハイドが対立するシーンは一人の俳優が同じ場所で数回キャラクターを変えながら自ら戦うシーンだが、私をはじめすべての観客たちはその部分で鳥肌が立つだろう。
幕が降りた後、皆心からスタンディングオベーションをしているというのが感じられた。

これほどの俳優の演技力だが『ジキル&ハイド』では、そこが短所として作用することもある。
『ジキル&ハイド』の感想は「ジキル役の俳優の演技力が全て」と評価されるのが常である。
今作はとりわけ主人公の出演分量が圧倒的に多い。他のアンサンブルや人物を除いて主人公が一人で舞台の上で演技して歌う場合がほとんどである。
ある観客は「ジキル一人芝居」という表現まで使ってレポを残した。
俳優の鳥肌立つ演技力は当然観客がのめり込んで見るには問題ないのではないか、と思うかも知れない。

しかし観客の好みは多様だ。主演俳優の演技力以外にも俳優たちとのケミ、アンサンブル、華やかな舞台演出、斬新なストーリーなどを期待する観客も多い。
『ジキル&ハイド』を見たすべての観客の感想が「ジキル役の俳優の演技が本当に凄い」しかないというのは、観客の多様なニーズを満たせなかったものでもある。もしかしたら俳優の力量に過度に依存しているのではないか。

 
扇情性と暴力性に関する議論


『ジキル&ハイド』には、実はこれよりもっと大きな問題がある。
扇情性と暴力性だ。
『ジキル&ハイド』は7歳以上観覧可だ。それなら8歳以上、つまり小学生でもこの公演を観覧することができるということだ。
しかし今作では酒場の女性が踊りながら男性を誘惑する場面、未成年者が売春を強いられて性的暴行を受ける場面、暴行や殺人などの場面が何度も登場する。
さらに、同劇の後半のナンバーで、ハイドがルーシーの身体をまさぐる演出がある。この全ての場面は小学生観覧には向いていない。
それでも製作会社は毎回制限の変更なしに8歳以上観覧可を維持してきている。
女性キャラクターの扱いもまた批判の対象だ。
劇の主人公、エマとルーシーは聖女と娼婦という極めて二分法的な描写に分けられる。衣装と照明もエマは白と水色を主に、ルーシーは黒と赤を使用する。しかし2人は女性主人公であるにもかかわらず、ひたすらジキルの悲劇を深化させるための道具としての役割だ。
ジキルを中心としたドラマが流れ、ジキルに依存する感じが強く女性主人公の魅力を発揮できるチャンスが少ない。
もちろん、これらを通じてジキルの善とハイドの悪を克明に表現したのだろうという意見もあるが、その表現方式が新しいものではなかったのは確かだ。 


「古い芝居」ではなく「洗練された芝居」として生まれ変わることを


2018年の『ジキル&ハイド』は以前より舞台装置や衣装などをさらにアップグレードしたという。しかし、個人的に他のミュージカルと比較した時、舞台や衣装がそれほど素晴らしいものだという印象はなかった。
もちろん、俳優の演技力は本当に完璧だ。
初演からの조승우は毎回アップグレードされたディテール、表現力で観客を感動させる。
しかし『ジキル&ハイド』公演も俳優とともに成長したかは疑問だ。以前と変わらない上記のような問題点が少し残念だ。
もし『ジキル&ハイド』がこのまま続くなら「古い芝居」という評価を拭うことはできないだろう。
ミュージカル界のベストセラー、ステディーセラーという名声にふさわしく、これからもずっと愛され洗練された芝居になることを願う。

artinsight.co.kr

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