先月行ってきた「映画の顔 創造展」
キャラクターの完成を助けることがメイクの任務
画一化された考証より想像力を最大化させることが重要、最終目標は「メイクアップ博物館」
『王になった男』『王の涙 イ・サンの決断』『王の運命 歴史を変えた八日間』『猖獗』『南漢山城』『安市城』などを通じて俳優たちの新しい顔を作り出したチョ・テヒメイクアップ監督が伝える映画の話に浸ってみよう。
「メイクがどのように行われているのかというディテールを見せたかった。ほとんどの人がメイクはただの化粧と考えている。かんざしのような小道具も、ひげや傷跡、すべての装飾などがメーキャップと関連している。かんざしもデザインして修正する過程を経たものだ。それを見せたかった。
私の役目はメイクがキャラクターに自然と溶け込むようにすることだ。絶対に私が主人公であってはいけない。助演であり補助だと考えている。キャラクターの完成を支え協力するのがメイクの任務だと思う。観客は映画を見て俳優の演技に集中しなければならない。華麗な衣装や小道具を思い出したらいけない、というのが私の考えだ。
映画の中でわずか数十秒しか出てこないかんざしを作るため、二ヵ月かかる事もある。あんなに苦労して作ったのに画面に出なかったり、観客が気付かない場合もある。以前はそこを分けて作業していたことがあるが、意味がなかった。
苦労して作ったものは編集されてカットされ、力を抜いたものは詳細に長く映された。それ以来比重を考えず全て同様に作っている。
高校を卒業してすぐに現場に出た。当時一緒に学んでいた人たちは外国留学もして学校に行ったが、私は個人的に学んで直ちに現場に出た。
ところが今残っているのは私しかない。みんなこの職業から離れてしまった。私はバイトもこの仕事なので、他の職業に就いたこともない。
2週間ほど実習で参加した作品が『春香伝』で、正式に仕事をした映画は『猟奇的な彼女』
『春香伝』に参加した時조승우氏に会った。
当時、조승우氏もデビュー作だったし、私も初めての現場だった。私に話しかけてくれて握手した記憶が今も残っている。
조승우氏が覚えているかは分からないが(笑)
一緒に仕事をしたことが一度もないので、いつか会ったらその話を聞いてみたいとは思う。
조승우氏は後に映画、ミュージカルで活躍していったので忘れてしまったかもしれないが、私にはその時の*1広寒楼の階段での出会いと会話が、生々しく残っている。
メイク博物館を作るのが最終的な目標だ。
博物館内には鬘や装身具の会社があって、メイクに関わる全てをそこで運営するのが夢だ。その第一歩を今始めたばかり。いつになるかはわからないが、今回の展示の準備をしたように時間がかかってもやってみたい」ー記事より抜粋
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