書こうと思っていたら、私の言いたいことを全て言語化してくれたのでもういいや。
6本見ると1本タダになるやつで今月行って来たんですよ。
しかもなんか一般公開前日の上映だったみたい。よく知らないで行ったんだけど。
元々フレディ役はサシャ・バロンコーエンで、なんとその後にベン・ウィショーにオファーがいってたという事で当時は「え?それはないでしょ。無理でしょ」と思っていたら無事ウィショーさんではなくなったので安心していた。でもQueenの映画なら完成したら見てみたいなーくらいの思い。
私は『シングストリート』世代(1980年代にUKバンドにどっぷりハマっていた10代を過ごしたから、これは俺の青春か!みたいな部分があった)だからQueenは私よりもうちょい上のロックなお姉さんたちのものだった。
1970年代の少女漫画やJUNEを読む上で必ず履修したのが、レッドツェッペリンであり(『エロイカより愛をこめて』は必須)Queen、デヴィッド・ボウイ、ルー・リード、T REXそして『ロッキーホラーショウ』だった。
映画を見ていて、はーやっぱキラークイーンとボヘミアンラプソディは最高だな。ていうかエイダン・ギレンが出てる。『シングストリート』にも出てたけど。QAF UKだよ、わしの人生を変えたのは…とか思いながら見ていたし、リアルタイムでライブエイドを見たので「懐かしーー」とも思った。
そこそこ良かったけど、すっごいモヤモヤする!なにこれ!
⬆︎上記のリンク記事を読み、そうそれ!それな!!!と思っていたら、いつも読んでいるブログで、もうそれこそ直球で言語化してましたよ。
www.ishiyuri.com「この映画がよくないのは、それらの価値観を現代の視点から洗い直したり、疑義をさしはさんだりする部分がひとつもないということ。これじゃ大昔の有害なステレオタイプをただのんべんだらりと再生産しているだけです。」
それだーーーー!それだよーーーーー!!
と思わず膝が痛いのも忘れて立ち上がってしまいました。
この映画が好きだと肯定的に捉えている人が「だってフレディの妹がOK出したんだ、ブライアンやロジャーが関わっているんだ」って言ってるの見ちゃってさ。いや、そうじゃねえだろ。だから何なんだよ。
以前、映画『번지점프를 하다』を見た時も言いようのないモヤモヤというか、ラストには思わず「え?!」と声を出してしまったくらいで、怒りすら感じた。
若い이병헌は、そりゃかわいかったけどさ……(でも이병헌が劇中妻をレイプするシーンまであって、もうその辺から「これ無理。ないわー」と思いながら見てたらラストがあれ!)
それにしてもなんて酷いラストだ、と言ったらこう返された。
「死ぬから美しいんじゃないですか」
と。
そうか。セクシャルマイノリティは最後に死ぬから美しい。
ヘテロたちを感動させ泣かせてあげることで貢献しているし存在意義がある、だから生きているセクシャルマイノリティは美しくない。声高に権利を叫ぶマイノリティは美しくない。
なるほど。よくもまあそんな差別意識丸出しの言葉を俺に言えたなあ。「私は外面はBL好きで色々問題意識も持ってる風に装っているけど実は差別者なんで信用するな」って言ってるのと同じだけどなぁ。
っていうのを思い出した。
とにかく上記の二つのリンク先に言いたいことは全部書いてあったのでちょっとすっきりした。
余談ですが、件の『シングストリート』も私にとってはモヤモヤした映画なんです。
はじまりのうた
— LIN 욘욘슨 (@linlinsz81) 2016年8月24日
音楽の生まれる瞬間の描写は素晴らしい。シングストリートもそこは良かったし好き。
でもこの監督は女性に枷をつけているのね。
「シングストリート」とても好きになった映画だったんだけど、やっぱり女の子は男の子に外の世界に「連れていってもらう役割かー」「音楽を始める動機は女にもてたいからそれが初期衝動って全世界共通!っていうのは…うん」そういえばガール・ミーツ・ガールな映画があったよなと。
— LIN 욘욘슨 (@linlinsz81) 2016年9月17日
シングストリートもね、主人公の少年が少女を外の世界に連れて行ってあげる「いつか王子様が」みたいなもんだし、あの家では主役少年とお兄ちゃんの苦悩はしっかり描いてたけど妹の存在は空気みたいだったもんね。それ見てて気になってしまって。
— LIN 욘욘슨 (@linlinsz81) 2016年10月11日
本日、ケン・ローチ作品二本見てきましたよ。まなざしと微笑み。ブラックジャック。どちらも面白い、でも今の私が見るとヘテロ表現が気になる。シングストリートもそうだった。ボーイミーツガールとは。私をここから連れて行ってくれる男の子を待つ女の子とは。
— LIN 욘욘슨 (@linlinsz81) 2016年12月23日