DoubleMintGum

I'm a Feminist,Shipper,Slasher and Fan girl.

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Randy in "AN OAK TREE" 

2006/11/04 NYC Off-broadway "An oak tree"  Report By Kan

主演俳優Tim Crouchが日替わりでゲスト俳優さん相手にお芝居をする即興的ストレートプレイ。
登場人物は娘を交通事故で亡くした父親(Randy Harrison)と、その娘を殺してしまった男(催眠術師=Tim Crouch)
この二人の心の喪失感がテーマだそうです。
当サイトのNY特派員Kanさん夫妻がこの「たった1日限り」のRandyの舞台を見に行き、レポートを書いて
くれました。

Randyの写真は同じくこの舞台を見に行ったmakiさんより頂きました。


Photo by maki
※注釈:LIN

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私らは開演10分くらい前に劇場に着きました。そしたらすぐKayに会いました。
彼女の席は前から3番目の真中らへんで、私らの席は前から2番目のちょっと左寄りでしたが、Maureenはやっぱりホントに私の真ん前だったので、彼女が後ろを向いて挨拶してくれたので、私も挨拶しました☆

しばらく座って会場を見てたら、Randyが入ってきて一番前の右端に座ったのが見えたので、あの席周辺の人はいいなあーーーーと思って見てたのでした。

あ、ちなみに私はSimonの顔をよく知らんので、彼がどこにいたのかは全く気付きませんでしたが。。。
さて、お芝居が始まり、Randyがステージにあげられ、主演のTim Crouchにいろいろ指図されながらお話は進行していくんですが、なかなかおもしろい趣向で話もけっこうIntenseでした。
(ただ多分録音したのだけ聞いてもいったい何が起こってるのかあんまりわかんないかも??だよ?)

※キャパ200席近くがほぼ満員だったそうです。
開演してまずTim CrouchがRandyを舞台にあげ「今日のゲスト俳優さんです」みたいに観客に紹介した。。途端大きな歓声&拍手が巻き起こりTimさん「ややや、今日のお客さんは凄いな!!」と言ってたそうですよ。

次に、二人が顔合わせをしたのはこの芝居が始まる1時間前なこと、Randyは一度もこの芝居の台本等に目を通していないこと、 そして芝居が始まって「催眠術師」が客席に「お手伝い」を頼んでも他のお客さんは座っていて下さいね、と説明して、Randyにマイクの機械を取り付けます。

 iPodよりもちょっと大きいマイクの機械、Randyはこれを腰につけていて、そしてイアフォンで指示を聞いて演技しとりました。
床にあるボタンを押すとTim Crouchがマイクで喋ることがRandyにしか聞こえない仕組みになってて、観客には聞こえないのです。 

※またTim Crouchは「このショーの中にはいかなる性的な演出もヌードシーンもありません」と言うのですが。。。

これはもうすでに芝居の一部だと思います。

催眠術ショーの中で言ってたセリフだと思います。
実際、この芝居、現実のショーと、芝居の中のショーが微妙にオーバーラップしているのである意味Confusingなんですが。。。

ちょっと観念的なプレイなので、説明するのが難しいかも。


Randyは最初はちょっと戸惑ってるようでしたが、途中セリフを書いてある紙を渡されてそれを読むのだけど、だんだんストーリーの進行がわかってきたようで感情が入ってきました。

芝居全体が催眠術のショー(パブでやってる)っていう設定で、お父さん役のRandy(役名はAndy)は客席にいてボランティアとして舞台に引っ張り出されたってことになってるの。他のお客さんはまったくいじりません。
で、Randyは催眠術にかけられて、ピアノがすごくうまいとか(実際にピアノを弾くふりなどをする)、汚い格好してるとか、色々思い込まされたりする。
催眠術の中でRandyは人をひき殺したと言う風に思わされるのだけど、実際に彼は催眠術師が3ヶ月前に車でひき殺した女の子のお父さんってことが判明する。
まあ催眠術師がお父ちゃん(Andy)に「自分がひき殺した」と告白するんだけど、お父さんはもう催眠術にかかってるから、自分がやったと思ってる。
そしてだんだんおかしくなってきて、そのうち自分の娘は生きてて樫の木になったと言い張ったりして、最後は奥さんも別れて出ていっちゃうのよね(お父さんが全く自分の娘の死を認めようとしないので)


あ、ちなみに娘はピアノのレッスンに行く途中に車にひかれたので、ところどころにピアノ曲が流れたりしてます。わざと間違えたピアノ曲が。

最後までRandy(Andy)は催眠術にかかったままで目がさめなかったように思うのだけど、何となく終わり方はよくわからん。


Randyが泣いたシーンはなかった。
Timさんが演技で泣いてるシーンはいっぱいあったけど、Randyが泣いたシーンってのはなかったな。
中盤から終盤にかけては、Randyは指示されてセリフを言うのでなく、手渡された紙(台本みたいなもんだね)を見ながら喋るので、前半よりは感情が入れやすくなってたとは思うけど。 
やっぱ他の俳優でもう一回見てみたいって気持ちもあります。全く違う舞台になりそうでちょっと興味ありです(笑)

他にあがってるレポはみんなRandyファンが書いたものだから、多分かなり贔屓目に書いてあると思うんで、ここでレブ(Kanさん's夫さん)のシビアな意見を。。。

レブは芝居はとてもよく気に入ったのだけど、Randyの演技に関しては、もっともっと大袈裟に演技してもよかったんじゃないかと言っとります。
途中からかなりIntenseになってくるのだけど、それなりに感情は入ってたと思うけど、けっこう淡々と演じてたようなので。
しかし実際他の役者のを見たわけではないので、これは比べられないけどね。私的にはやはり贔屓目もあって、Randyは初めて読むセリフをとてもうまく表現してたと思うのですが・・・・

カーテンコールなどはなかった。舞台が暗転して、また明るくなって役者2人がおじぎして終わり・・・って感じでした。 


でもお芝居が始まってすぐ「客席のボランティア」として舞台にあげられた直後のRandyはほんとに「素」でした(笑)
ニコニコしちゃって、舌ぺろっと出したり。なーんか無精ひげ、汚い服装。そのへん歩いててもフツーの兄ちゃんって感じです。。。なのに相変わらずキラキラとかわいかったのでした。


このプレイ、ちょっと英語がわかんないと難しいけど(しかもTimさんはイギリス英語で喋るし)役者の技量が問われるって意味ではとてもおもしろいプレイだと思う。Randy、渾身の演技でお父さんになりきっておりました☆

お芝居終わってからKayと話しましたが(このへんの会話、まだ録音がONになってたので入っちゃってますが・・・^^;;) 彼女は前日SLSを見に行ったと言ってましたが、こちらはどうも今ひとつだったようで、今日の樫の木の舞台の方が10倍もよかったと言ってました。。。

・・・って私たちこれから見るSLS観劇隊にとって、それは何か哀しい事実ですよなー。

 

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ETA:レポ公開後にサイト読者からの質問がありました

Q 催眠術師はどうして自分が殺した娘の父に催眠術をかけてしまったんでしょう。知っててやったんでしょうか。 自分の罪の意識を減らすため?催眠術によって自分も忘れたかったのでしょうか?

催眠術師はAndyが自分の殺した少女の父親とは全然知らなかったのよ。途中でわかったの。でもAndyの方は催眠術師が自分の娘を殺した相手と知っててわざとショーに来てステージにあがったの。
「葬式で会って以来 あなたと会って話したかった」みたいなセリフがあったからね。 
「I came to see you.」と言っとりました。

Q 最後は妻も別れて出ていってしまうようですが、ショーの内容としてはボランティアで舞台に上がり、催眠術にかけられた後、家に帰って妻と話をしてというシーンもあったのでしょうか?

後半Timさんはお父さんの妻役も演じるんだけど、これは明らかにフラッシュバックだと思われます。
娘が死んで以来、夫がだんだんおかしくなってきちゃったので妻は泣いてるんです。でもそれは全てフラッシュバックでのセリフだと私は理解しております。じゃなかったら辻褄が合わん・・・・

妻は娘の死体を見たのだけど、お父さんはMorgue(死体安置所)に行くことを拒否したので、娘の死体は見てないのです。それで娘は生きてる(樫の木としてね)と言いはるのです。ちょっと逝っちゃってるんですね。だから催眠術師が途中で罪の意識に苛まれて泣いて謝ってる時にも「クレア(娘の名前)は生きてるよ。大丈夫だよ。」などと言ったりするのです。催眠術にかけられたことも忘れて自分がほんとにピアノを弾いたとかも思い込んだりしてるのです。このあたりが大変Confusingで理解するのが難しいんですが。。。。人それぞれ解釈が違うかもしれないですが。

An Oak Tree, Scene 5:スクリプトより)
The following speech is prompted throughout by theHYPNOTIST who speaks inaudibly into a microphone, but whose words are picked up through the FATHER's headphones.

FATHER: Ladies and gentleman.

Dawn went to the mortuary. I refused. If anything, in those first few days, Claire had multiplied. She had become cloned! She was between lines, inside circles, hinding beneath angles. She was indentations in time, physical depressions, imperfections on surfaces, the spaces beneath chairs, surrounding blunt pencils, insided plastic buckets.

Ladies and gentleman.

Dawn was diminished. She clung to material evidence.To her, Claire was a hair left on a bar of soap, some flowers taped to a lamp-post. She was the photograph framed and hung above the piano. For me, these things were no more of Claire than of anyone else. A photograph just looked like other photographs.Whilst I had the real thing!

Nod your head if you understand.

The house began to fill with grief.After the inquest, the undertakers appeared. Dawn and Marcy discussed which of Claire's cuddlies should go into the coffin. On the day of ther funeral I went for a walk.Dawn screamed at me, but I had no one to bury.

Nod your head if you understand.

I came to the roadside. I needed a hug from my girl. I looked at a tree. A tree by the road. I touched it. And from the spaces, the hollows, the depressions, I scooped up the properties of Claire and changed the physical substance of the tree into that of my daugther.

Three. Two. One.

これらのセリフはRandyが台本を渡されて読むのです。これを読んでいるRandyの後ろでTim(=妻)はずっと泣いているのです。 

Kanさん、makiさんありがとうございました!

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