DoubleMintGum

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映画 Bocuse d'Or(ボキューズ・ドール)

映画「ボキューズ・ドール」は公開を楽しみにしていた映画なんですが、邦題がいつのまにか「ファイティング・シェフ(以下略)」になってました。
以下、畳んだ先はネタバレありですので気をつけて!
映画を見たあとはデパ地下でお惣菜を買って来ました。
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海老マヨサラダと海鮮チヂミ、ジャガイモとチーズチヂミ、緑野菜のチヂミ。 これとチリ産のシャルドネ(白ワイン)で夕飯を(◎´∀`)ノ

さて、映画は2007年のボキューズ・ドールでのスペイン人シェフを撮影したドキュメンタリーでした。

前半は大会出場にあたっての試行錯誤と自国のお偉方からの毎週のダメ出し、とんでもないプレッシャーとストレス。
どいつもこいつも好き勝手言いやがってならお前が作ってみろ!という気持ちをグっと呑み込む若いシェフ。
アシスタントへの八つ当たり、何がいいのかダメなのか分からない、袋小路に嵌る、自分を見失う、などなど。
大会側からのコメントやら過去の優勝者や優勝出来なかったシェフらのインタビューもあって大会の舞台裏を覗く感じ。
ヌーベルキュイジーヌのポール・ボキューズの名を冠したコンペであるにも関わらず、前衛でありすぎてはならない型破りであってはならないというアンビバレンツ。
「権威」ってそんなものですよね。
今回の食材、フランス産地鶏や養殖のおひょうやタラバガニは北欧から取り寄せる、など生産農家や養殖現地の映像は面白かった。露西亜から北欧ノルウェーまでタラバガニは30年かけて海底を歩いてきたんですってよ。
そんな豆知識もつきますね。
そんで、これは食堂で食う料理じゃないんだから芸術なんだから!という概念を理解出来ないスペイン陣営とか、スペイン人は即興的で型にはまらないから上位入賞出来ないとか、深ーく頷いて笑えました。
大 会初日は下位選手(国家)ばかりなんでいまいち盛り上がらないものの、シェフの帽子が壊れてそれをなおす為にカメラマンがカメラ放棄してホッチキス捜して きてくれたり、応援団のいてもたってもいられない緊張感、なんというか、これが上位選手(シェフ)を追ったドキュメンタリーであったならここまで楽しくな かったかもなと思わせる呑気な空気がある。
当初「俺はやったぜ頑張った!これは上位にいけるのでは?」と自信に溢れていたスペイン人シェフが大会二日目の、上位選手の作品(料理)を目の当たりにしてどんどん意気消沈して行く様がね。
ちょっと面白かったです。
上には上が有る。
世界のレベルの高さを思い知る。
なんせ初日は運ばれてくる料理を淡々と審査していたジャッジ連が、二日目ともなると審査もだが各々マイデジカメで出品料理を撮影するのに必死ですよ!昨日の下位選手のコンペではそんな事してなかったのに!いや正直ですねー(笑)
採点競技は一般人には非常にわかりにくい。
特に採点対象が料理ともなると…好き嫌いの味覚なんて完全に評価なんて出来るものではないだろう。
そこでは「フランス料理のやり方」という鉄の掟があり、主観はいりまくりな審査とか派閥とかジャッジが何を好むかとかコンセプトとか表現力とか技術(調理)力とかアレコレがあるという…まるでフィギュアスケートのような。
結果、フランスが優勝してました。
まーこれじゃフランス以外の国が勝つためにはどうしたらいいのさって思ったけど、ド派手表彰式で号泣しながら国歌ラ・マルセイエーズを熱唱してるシェフ達を見て、これもまた面白いなと思ってました。
ちなみに「映画見てたらお腹空くかも」と思ってたけど、そんな事なかったです。
なんか大会用の料理がどれもあまり美味しそうに見えなかったからかな。というか食べ物にすら見えなかったからかな。
綺麗で完璧だけど美味しそうじゃないんだ。
最後、主人公のスペイン人シェフのママが家の台所で作るパエリアが一番「美味しそうな食べ物」に見えたのでした。
人間の食べ物のおいしそうな匂いがしました。