DoubleMintGum

I'm a Feminist,Shipper,Slasher and Fan girl.

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霹靂

霹靂(ピーリー)とは何ぞや?
初めてその名を聞いたのが3年くらい前の日本テレビ系列深夜番組『超アジア流』。
あったねーこんな番組。司会が関根勤小林聡美で、アジアの雑多な情報をテキトーにまとめつつも何故かコアな特集も組む中途半端な番組で好きだった。
で「台湾には凄い人形劇が有る!!」と数分間紹介された「霹靂」映像に私も関根勤も釘付け!
だって飛んでるもん!回ってるもん!迫力ありすぎ!
武侠片をそのまんま人形がやってるーーー!しかも美形。
どうやら台湾では知らぬ者なき人形劇でTVでも専門チャンネルがあるとか、数億元をかけ霹靂撮影所を作ったとか、なんともけったいな、しかしそそる情報が断片的に判った。
NHKの『三国志』『八犬伝』でも充分興奮したがこんなに激しい人形は見た事がなかったし、
辻村ジュサブロー四谷シモンばりに色っぽいし。

しかし、当時は電脳の「で」の字も判らん、パソコンどころかビデオの予約録画もろくに出来ない私はそれ以上の情報を得る術を知らない。
「はー、気になるー」と心の片隅に霹靂をしまいこんでいたのであった。

ほんで去年ですわ。東京国際ファンタスティック映画祭にてあの霹靂の劇場版『聖石傳説』上映は。
間の悪い事に(?)その時私は他の事に夢中になっていた為、体が動かんかった。
「あ霹靂だー。配給決まっとるんだ、ならいっかなー」あほー!
後悔先に立たず・・・・だって会場には主演の方々(人形)も来場してたのにー!
(後で写真見してもらた)
まあ私も『聖石傳説』メイキングVCDを見て好き好きパワーが再燃するまでおっとり構えてましたから。

はーい、そんなわけで「布袋戲」っす。
布袋戲とは何ぞや?

BBSに来てくれる方の中に台湾留学中のRさんがいる。Rさんにあれこれ聞いてみた。
布袋戲にも地域差があるんだと。李天祿爺さんは主に台湾の北部で有名な人で、「霹靂」の黄海岱一家は台湾南部なんだそうな。
 布袋戲の人形は中国語で「木偶」。木偶操りは韓国にも日本にも遊行芸として古くからありますが、なんか台湾のそれはもっと生活に密着してる気がする。
 以前書いた『台北愛情故事』でも、主人公の実家が布袋戲の劇団だという設定が大きなキーワードになっていたもんなあ。
 Rさんによると、布袋戲や大衆演劇は廟の祭事の時にしか目にした事がないそうな。逆をいえばそれだけ市井の人々のものなんだ、というのを感じるのであった・・・・。

 黄海岱の息子が黄俊雄、そのまた息子が黄強華と黄文擇。
現在、お家芸布袋戲を斬新な解釈にして「霹靂」を作り、大霹靂集団を率いているのがこの黄強華と黄文擇。
 VCDを見ていると脚本からなにから全てこのオヤジ二人がやってるんだが、声優も担当していて裏声使って女性キャラまでこなしてくれる!
私が『超アジア流』で見た、巨額を投じて作った撮影所は映画製作の為のものであった!製作に3年かかったというわけだ。
 いやー、実際CGなどを使ってはいるのだが、基本的には布袋戲なんだ。人形を操るのはあくまでも人。這いつくばったり、池につかったり、崖っぷちにしゃがんだりして、そっちのが凄い。人形が宙を飛ぶシーンは本当にブン投げてるし!!
 人形の頭は木彫りで、髪は人毛、瞳には水晶を使用。カット割りやローアングルが迫力満点だが、手足のパーツだけ別にして撮影していたりと技術も凄い。
なんつーか非常に職人気質なのに新しもん好き、という感じ。

 日本では来年あたり公開か?
配給はバンダイ。是非とも「霹靂」キャラ人形セットを売り出してほしい、買うから。
TVシリーズを日本で放映してくれてもいい、見るから。