DoubleMintGum

I'm a Feminist,Shipper,Slasher and Fan girl.

Double your pleasure Double your fun,With Doublemint Doublemint gum.

SIMON DOLL

人形が好きです。とっくに御存知でしょうが。
私と四谷シモンの出会いは小学生の時でした。
母とその親友のいきつけの喫茶店ニシモンドールが何体か置いてあり、彼らに会いたくてよく連れて行ってもらいました。
上野のジャック&ベティという喫茶店。何故か店内には大きなブランコがあり、私はその席に座るのも大好きだったな。
今と違って喫茶店は大人の場所というか、子供だけで入れる所ではなかったのですよ。
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↑そして、その頃買ったのがこの『シモンのシモン』1975年発行。
もしかしなくても母に買ってもらったんでしょうね…小学生のお小遣いで買えるものではないから。多分当時は読んでもまったく意味が分からなかった筈。
成長していく過程で何度も何度も読み、この本に書かれている世界を理解していったのでした。

Img_0004 16歳になり、立派なヲタクに育った私は、今で言う所の「中二病」をかなり拗らせたやっかいな子供でした。
1984年に新宿花園神社で上演された劇団状況劇場のテント公演『あるタップダンサーの物語』を一人で見に行ってますね。
←これは1982年発行の『唐組』
これ読んで「ああ、私は生まれて来る時代を間違えた!」とか真剣に思ってましたからね…60年代のアングラへの傾倒っぷりが凄まじかったです。映画とか美術とか芝居とか、ひたすら60年代のものを狂ったように追いかけてましてね…そんで「四谷シモンが久々に紅テントの舞台に立つ!!」って聞いて見に行ったんですわ。

当時紅テントに在籍してた佐野史郎はまったく覚えてないんですけど、金守珍が凄いインパクトのある役者だなーと。
余談ですが、後に某音楽の仕事で金守珍に会った時「私『あるタップダンサーの物語』見たんですよー!」って本人に言ったわ。そしたらノリのいい金守珍さん、即座にセリフ言ってくれたよ。

で、お目当てのシモンなんですが。

そもそも紅テント見るのが初めてなんで、ゴザの上で体育座りして芝居見てる!これがあの紅テント!!って興奮のが強くて芝居の内容自体を覚えてない!
それでもシモンが、あの四谷シモンが!伝説の女形が!目の前にいる!美しい!!!!って心の中で絶叫していました。
シモンその後もちょいちょい向田邦子作品のドラマにも出ていましたが、私にとっては「紅テントのシモン」という存在がとてつもなく大きいですね。
生の舞台でシモンを見たのはたったの一回だけですが。

四谷シモンを通して、金子国義、澁澤龍彦、ハンス・ベルメールなどを知り、読み、吸収していった10代の青春。
学校に友達一人もいなかったっすよ、当然だよね、話し合わないもん。
孤独でした。でも孤独が好きでした。自分の世界に居るのが何より好きでした。
そしてこんな大人になりました。
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←2008年に久々にシモンを特集している雑誌を見つけ購入。

四谷シモン、と聞くと、見ると、私の中には何ともいえない感情が沸き上がります。
私の青春。私の人生。がそこにある、と勝手に思い込んでるからかな。