…してきた。
ようやく見たのは『말모이』
「朝鮮語学会敷地跡 朝鮮語学会は周時経（1876〜1914）の弟子たちがハングルの研究と発展を目的として発足した朝鮮語研究会の後身である。 1942年、朝鮮語学会事件で活動が中断されたが、光復後ハングル学会につながった」
と書いてある。
ああ、そうなのか、ここが…。韓国映画『マルモイ（言葉集め）』が、この朝鮮語学会の話だよね。見てないけども。
日帝が侵略した国の文化を根絶やしにするために言葉を奪い名前を奪う（創氏改名）のは朝鮮でも中国でもやってきた事でもあり、それは国内でも…日本の先住民族アイヌから、琉球からも言葉を奪ってきた。（略）
⬆︎昨年春の時点ではこの映画をまだ見ていませんでした。
日本で生まれ育ち日本の教育を受け第一言語が日本語で、日本国籍と選挙権を持つ「マジョリティ日本人」という属性のわしがこの映画をどう受け止めるか、どう見たか、というと、やっぱり日本は全く変わってねーなー悪い意味で。
しかなかった。
これが、過去に起こった悲しい出来事だとか、かつてはそういう悲惨な事もありました、などという終わった話ではなく、今現在も続いているのだという事実を認めないと。
今も変わらず日本人の大多数は中国人、朝鮮人ほか、在日外国人を差別しており、特に在日コリアンへの根強い差別迫害は増している。
424阪神教育闘争での日本警察による市民（在日朝鮮人）への武力弾圧と暴行そして射殺。香港警察とどっちが酷いとか比較するのは意味ないけど。どちらも酷いので。
亡くなった日本軍性奴隷被害者の金福童さんも、日本の朝鮮学校を支援していた。日本による朝鮮学校への差別をやめさせなければ。
知らなかった事が多く、知らないでいられたという自分の特権にまた気付いた。無視することによって踏んできたという自分の加害性にも。
⬇︎つい最近の事ですからね、これ。
「そもそもは文科省が2003年の大学入学資格の弾力化に際し、各種学校カテゴリーのインターナショナルスクール、外国人学校のなかで、朝鮮学校だけを学校認定ではなく大学ごとの個別審査による認定としていることによって生じた問題であるとも言える。個別認定の審査は各大学にゆだねられているため、朝鮮学校の卒業（予定）が大学受験の資格になるわけではなく、認めなくても法的に許容されてしまう。とはいえ多くの大学ではこうした経緯から朝鮮学校を念頭に置いた個別認定の仕組みを作っており、それは関西医大にも存在したという。今回、朝鮮学校が各種学校であることを理由に認めなかったのだとしたら、大きな矛盾だ。
なお、国際評価機関または本国による認定を基準とすることで朝鮮学校だけを排除するこのロジックは、2013年、朝鮮学校を念頭に設けられていた基準が削除されたことで、現行の高校無償化・就学支援金制度にも引き継がれている。」
在日朝鮮学校を差別し民族教育の場を奪うということは、言葉を奪い取る事と全く同じ。
今日1日であらためて、日本人は加害者であるという事を考えて歩いてました。
私は色々な部分がマイノリティではあるけれど、日本人という加害側にいるんだなというのを。日本人だという圧倒的なマジョリティ特権。
日常で中国朝鮮韓国を貶めて会話しない人なんていないくらいに、あまりにもナチュラルに日本人の日常の中に、実に「普通」にヘイトが盛り込まれているよね。
「差別をするのはごくごく一部の人だけ、ほとんどの日本人はいい人」という妄想はもう通用しないし、そんな寝ボケた事言ってる場合じゃないと思うんですよ。
「いい人」が無意識に悪気はなく（むしろ善意に満ちて）息をするように差別をするんだよ。
韓国の文化、映画、ミュージカル、芸能を消費している立場の日本人としてこれからどう生きていけばいいのか、というのをこの２〜３年で特に考えるようになった。
本当にそれすらも「いまさら」なんだが。
韓国と日本の前向きな交流、未来志向、というクソみたいな寝言は全く信用していない。
そういう事をほざく日本側の人間をこれっぽっちも信用していない。
⬇︎
好きな事を好きというのはとても楽しい。
わしは基本ShipperでSlasherでFan girlなので韓国をめいっぱい消費してきたし、している。自覚はあります。
消費をやめろという気もなく、自分も今後消費し続けるけどもその「楽しい」事が何かを差別したり搾取したりするのに加担していないか慎重に考える。
自分に都合のいい好きや楽しいだけを搾取して消費はするけど、現在の日本で行われている在日コリアンへの差別や過去の加害を切り捨てる。そんな「韓国好き」日本人にならないように気をつけたい。
考える事をやめてはいけない。
しかし「何かを考えるきっかけになれば」という感想文は大嫌いだ。
きっかけはもうじゅうぶんすぎるほどに与えられた。
とっくに考え行動する時だ。
