DoubleMintGum

I'm a Feminist,Shipper,Slasher and Fan girl.

Double your pleasure Double your fun,With Doublemint Doublemint gum.

Very expressive face

2年前に見た映画について

「というか、ろう者の人たちって本当に勘が鋭いんですよ。状況を読んだり、言葉を理解する能力がすごく発達していると思います。それと比較しちゃうと聴者はちょっと鈍いというか……。」

「たしかにそうですね! 新しい人と会うときに、ろう者はその人の特徴や性質をかなり素早く、的確に把握しますよ。聴者は、それよりもだいぶ時間がかかる印象があって「なんでわからないんだろうね?」とろう者同士で話したりすることはしょっちゅう(笑)。」

よく街中や電車内で見かけるろう者の方は、確かに表情豊かに会話しているなーと思っていた。
接客業なので1日数百人の人に商品説明したり道案内したり、怒鳴られたりぞんざいに扱われたり暴言を吐かれたり(ごくごく稀に感謝されたり)している。
膨大な感情労働で疲弊しているせいか、仕事以外では一言も喋りたくないし表情筋の1ミリも動かしたくない!と思う。
それでも自分が他の店に入って注文や買い物をする時は、相手に分かるような意思表示を心がけている。
なぜならそれで私自身が困っているからだ。
「接客業あるある」だと思うけど、とにかく何を言ってるか分からないクソ客が多いから困る。声が小さいとかデカイとかいう以前に「俺の気持ちをお前が勝手に察しろ、何を言いたいか何が欲しいかはお前が考えて俺を気持ちよくさせろ」っていうクソ客ばかりなのだ。
要領を得ないクソ客を接客していて「こいつら、こっちに伝えようって気がこれっぽっちもねえな、クソが」と常々思っていた。

で、いつも上記の両監督の対談での言葉を思い出すんだよなー。
聴者は「聞こえる」ことにだけ寄りかかっているので、それ以外が異常に鈍い。

まあ、あとは日本で接客業に求められるレベルがもうアホほど高い。高すぎる。最低限の料金しか支払いたくはないが最上級の接客を受けたい、と。アホか。
香港で昼時に買い物行くと、店の奥でみんな拉麺食ってるから「見て分かるだろー今メシ食ってんだろーが、後で来い」か「食い終わるまでそこで待ってろ」だったなー。
北欧でもスーパーのレジ店員はみんな座ったままだったなー。
韓国でもコンビニ入ったら店員さんが座ってスマホ見ながらグミ食ってたのを見て、なんかホッとしたなー。

仕事中に暇なら椅子に座っていてもいいし、のど飴舐めててもいいし…え?ダメなの?そっちのがおかしくない?

脱線した。

『きらめく拍手の音』の中で印象に残った場面は多々あるのだが、マンションの住人から「ドアを開け閉めする音が大きくてうるさい」と注意された、というところ。
あ、そうか、聞こえないんだもんね。分からないよね。
去年『 A Quiet Place』を見た時、ミリセント・シモンズ演じるろう者の少女が音を立てずに生活している描写でこの事を思い出したんだ。そういえばカナダに行った時泊まったB&Bが築100余年の民家で、気をつけてそーっと歩いていても床が物凄くギシギシいってたもんなー。
聞こえない人が音をたてないように生活するって難しいのではー?と。

https://www.instagram.com/p/BpERO8enlkl/

“A Quiet Place” 콰이어트 플레이스

――以前から耳の不自由な方と付き合いがあったと聞きました。

昔から手話が好きだったんですよ。学校で歌を歌っていた時に、私の横でジャンベをたたいてくれた女の子の友達がいて。彼女はとても個性的でした。話す時はジェスチャーが多く、表情も豊かで。聞いてみたら、彼女のご両親がふたりとも聴覚障碍者で、いつも手話で話すのだそう。手話と言えば手だけで話すものだと思っていたのですが、表情とセットでなければ伝わらず、そのため自分も表情が豊かになったと言っていました。

それからこんな話も聞きました。ご両親が友達たちと集まって話をしていると、とても恥ずかしいのだと。みんなおじさんおばさんたちだから、手話でいやらしい話もするのだそう。しかも手を使った動作が、かなり直接的で。口で話すならひそひそ話もできるじゃないですか。だけど手話だから、遠くからでも分かります。恥ずかしいけど、それが面白いと言っていました。

その友達が、手話についてのドキュメンタリー映像を撮りました。
「輝く拍手の音」というタイトルなのですが、手話では拍手をこのように表現します(両手をひらひらさせる)。上演会にお父さんお母さんも来られたので、観客みんなでおふたりに歓迎の拍手を手話でしようということになりました。とても静かなのに、みんなが手をひらひらさせている姿を見て、涙がどばっと出ました。これが彼らの世界なのだなあと。そのようにして、音がなくても意味が伝わる世界に興味を持ちました。

 これを読んだ時、あーーーイ・ランとイギル・ボラ監督は友達だったんだーー!と、なんだか嬉しくなった。

――『イムジン河』のカバー、日本でも話題ですね。

はい、ベルク(新宿駅にある喫茶店)でも流れたと聞きました。
 

⬆︎ここは、今読むとなんとも言えないけど…